2023-01-01から1年間の記事一覧

事態

事態が進展したような気がする。 気がするだけで本当に進展したのか、何か変化があったのか、自分には知る術もなければ知ろうとすることさえ許されていない。ただ、確実に訪れるその日を怯えながら過ごすことしかできない。 それ自体は1年近く前から同じよう…

転職モラトリアム

転職活動は溜まりに溜まった辞めたい気持ちのリセットというのを聞いたことがある。わりとその通りだと思う。数年は勤続していたほうがいい、みたいな話はこの辞めたい気持ちがどのくらいの期間で溜まるのかを測っていて、ある程度勤続しているとその容量が…

心臓という人格

心臓だけが自分ではないと感じる時がしばしばある。特に何か起こったわけでもないし、それによって感情は動いていないはずなのに、なぜか心臓だけが妙に緊張してちくちくと刺されるように痛くなる。普通に病気を疑ったことさえある。この前の健康診断の心電…

箱に押し込んだもの

家族や親子がモチーフにされたものは意外と街中に溢れている。モチーフにしたものというより、家族や親子そのものが街にたくさんいる。すごくたくさんいる。子供を保育園に送っていくお母さんお父さん、子供を自転車の後ろに乗せて走るお父さんお母さん。当…

何も思えない

学生時代は満員電車が嫌いだった。こんな状態で毎朝毎晩会社と自宅を行き来するなんて考えられないと思った。学生時代だけじゃない。学生が終わってもそう思っていた。ロボットのように駅を同じような恰好で同じような顔をして歩く人たちを見て、それを蔑む…

ツケ

大学を卒業してもう5、6年になる。高校を卒業してからは10年くらいか。 大学入学で上京してきた自分は今の自分をどう思うだろうか。何かやり直してくれるだろうか。それとも、あーあーと思いつつ何もしないだろうか。きっと後者なのかな。雨の降る夜、会社帰…

暗い部屋で思うこと

臆病な自尊心と尊大な羞恥心という言葉が山月記に出て来る。高校の時の現代文で読んだ。当時は意味がわからなかったし、そのあと山の中で虎になってしまうのも意味がわからなかった。まあ虎になるのは今でもなんの暗喩なのかピンときてないところはあるけど…